こんにちは、高柳です。
「今、光った気がしたけど、押してよかったのかな?」
「まばたきしたら、光を見逃してしまうのでは?」
「途中から集中できなくなった。これで検査になるの?」
視野検査の説明は「光が見えたらボタンを押す」とシンプルですが、実際には迷うところがありますよね。
今回は、検査中にどうすればいいか分からなくなりやすい場面をまとめました。検査の前に疑問を減らすために、役立ててもらえればと思います。
ここで主に取り上げるのは、ハンフリーなどの「静的視野検査」です。中央の目印を見ながら、周りに点滅する光に反応する検査ですね。光が動く「動的視野検査」など、別の方法もあります。受け方の細かいところは、当日のスタッフの説明に従ってください。
全部の光が見える必要はありません
まず知っておきたいのは、視野検査は「出てきた光を全部見つけるテスト」ではないということです。
静的視野検査では、場所ごとにどのくらい弱い光まで感じ取れるかを調べます。そのため、明るい光だけでなく、かなり弱い光も出てきます。見えない明るさの光が出ることも、検査の仕組みの一部です。
しばらく光が見えない時間があっても、それだけで「失敗した」と考える必要はありません。もちろん、見えない原因を自分で決めることもできません。気になることがあれば、その場で伝えてください。[1]
目的は、良い点数を取ることではなく、今の見え方を調べること。私は、この違いを知っておくだけでも、検査への構え方が少し変わると思います。
うっすら見えたとき、ボタンは押していい?
光がうっすらでも見えたら、ボタンを押します。「はっきり明るく見えたときだけ」に限定する必要はありません。[2]
押すタイミングは、光を感じ取ったら、できるだけすぐに。機械の音や「そろそろ光るはず」という予想に合わせて押すのではなく、見えた光に反応します。[3]
ただ、「弱い光にも反応する」と「見えていないのに推測で押す」は違います。日本緑内障学会の説明でも、見えていないのに推測で押す必要はないとされています。[4]
「光った気がする」と「音につられたかもしれない」の区別がつかず、迷い続けてしまうなら、スタッフにそのまま聞いてみてください。
「薄い光のとき、押していいのか迷っています」
この一言で伝わります。分からないまま自分なりのルールを作るより、受け方を確認するほうが大切です。
光のほうを見ず、中央の目印を見続ける
周りに光が出ると、そちらを見たくなるかもしれません。でも、この検査では、視線を中央の目印に置いたままにします。
目を動かして光を探すと、中央を見ているときに周りがどこまで見えるかを調べられなくなってしまいます。光を追いかけるのではなく、中央を見ながら、周りで見えた光に反応するということですね。[5]
中央の目印が見づらい、顔の位置が合わない、あごや額をつけた姿勢がつらい。そういうときは、無理をせずスタッフに伝えてください。検査前に椅子などを調整してもらうことも大事です。[2][3]
まばたきは我慢しなくて大丈夫
「一瞬でも目を閉じたら見逃す」と思うと、つい目を開け続けたくなりますが、検査中も普段どおりにまばたきをしてかまいません。[1][3]
まばたきが減ると目が乾き、見づらくなることもあります。目を開け続けることを目標にしなくていいんです。[2]
乾きやかすみが気になったときも、我慢して続ける前に声をかけてください。
集中が切れたら、休憩を相談していい
途中で疲れた、眠くなった、何に反応しているのか分からなくなってきた。そんなときは、スタッフに休憩を申し出てください。[4]
「少し疲れてきました。休めますか?」
これで大丈夫です。体調が悪い日や眠気が強い日は、始める前に伝えておきましょう。
休止の操作は、使う機械や施設の案内に従ってください。ネットで見た操作を自分の検査にも当てはめるより、「休みたいときはどうすればいいですか」と先に確認しておくと迷わずに済みます。
手応えや1回の結果だけで、進行を決めつけない
検査が終わって「今日はあまり押せなかった」と感じても、それだけで緑内障が進んだかどうかは分かりません。
視野検査には慣れも必要です。初めのうちは結果が安定しないことがあり、疲れなどが検査の信頼性に影響する場合もあります。[4][6]
医師は、結果がどのくらい信頼できるかも確認しながら、これまでの検査と比べて変化を見ています。[4]
だからといって、前より悪い結果を「疲れていただけ」と片づけるのも違います。気になるときは、診察でこう聞いてみてください。
「今回は、これまでと比べて変化がありますか?」
「検査中に疲れたのですが、結果を判断するうえで影響はありますか?」
検査中に困ったことも含めて伝え、結果の意味は主治医と確認していきましょう。
やることをやったら、その先の日常も大切に
検査前に覚えておきたいのは、次のことです。
- 中央の目印を見て、光を目で追わない
- 弱い光でも見えたら反応し、見えていないのに予想で押さない
- まばたきを我慢しない
- 疲れや分かりにくさは、スタッフに伝える
- 結果は自分の手応えだけで決めず、診察で確認する
苦手な検査を、急に好きになる必要はないと思います。分からないことを一つ聞く。それだけでも、次に受けるときの迷いは減らせます。
私は、必要な検査や治療を続けたうえで、人生を楽しむことも大切にしたいです。
やれることをやったら、人生を楽しむ。
検査のことばかりで一日を埋めず、終わったあとは好きなことにも時間を使いたい。できないことだけでなく、今できることや楽しみにも目を向けながら、緑内障と付き合っていこうと思います。
参考資料
[1] American Academy of Ophthalmology, “Visual Field Test and Blind Spots (Scotomas)”
[2] 永山眼科クリニック「HF視野検査」(2024年12月2日)
[3] Guy's and St Thomas' NHS Foundation Trust, “Visual field eye test”(最終レビュー2026年2月)
[4] 日本緑内障学会「緑内障Q&A」Q4「視野検査が苦手です。うまくできないと、結果は当てになりませんか?」
[5] The College of Optometrists, Look After Your Eyes, “Visual field tests”

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