こんにちは、高柳です。
自分が緑内障と診断されてから、約9年が経ちました。
診断されたばかりの頃は、「少しでも進行を遅らせたい」という気持ちが強くて、運動、睡眠、食事、姿勢、サプリメントなど、目に良さそうなことをいろいろ調べました。
たぶん、緑内障になった人なら一度は同じことを考えると思います。
何を食べればいいのか。
どんな運動をすればいいのか。
パソコンやスマートフォンは控えたほうがいいのか。
枕は高くしたほうがいいのか。
いやー、調べれば調べるほど情報が出てきて、結局何を優先すればいいのか分からなくなるんですよね。
そこで今回は、緑内障を進行させないために日々何をするべきなのか、今分かっている情報をもとに優先順位を整理しました。
先に結論から言います。
最優先は、処方された治療を正しく続けること。
そして、定期的に検査を受けて、進行していないか確認することです。
運動、睡眠、食事も無意味ではありません。
ただし、これらは治療の代わりではなく、治療を支えるものです。
まず、この順番を間違えないことが大切です。
- 緑内障対策の優先順位
- 1.点眼薬は、忘れず続ける仕組みを作る
- 2.毎日さしていても、点眼方法が間違っていることがある
- 3.眼圧の数字だけで「大丈夫」と判断しない
- 4.運動はしたほうがよい。ただし点眼の代わりではない
- 5.睡眠では、時間だけでなく呼吸や血圧も見る
- 6.血圧は、下げすぎても上げすぎてもよくない可能性がある
- 7.高い枕を重ねれば安心、とは限らない
- 8.食事は緑内障の治療食ではなく、全身を整えるもの
- 9.サプリメントを治療の代わりにしない
- 10.ほかの病気の薬も、眼科医へ伝える
- 11.パソコンやスマートフォンを必要以上に怖がらない
- 12.進行しても、自分の生活が悪かったと責めない
- 毎日の実践チェックリスト
- 特に避けたいこと
- 急な症状が出たら、次の予約日を待たない
- 結論:特殊な生活より、治療を続けること
- 参考資料
緑内障対策の優先順位
自分なりに整理すると、日々やることの優先順位は次のようになります。
- 点眼薬など、処方された治療を続ける
- 眼圧、視野、OCTなどの定期検査を受ける
- 点眼方法を見直し、薬を正しく目に入れる
- 適度な運動、睡眠、血圧など全身の健康を整える
- 食事、カフェイン、水分の取り方に無理のない範囲で気をつける
- 根拠が十分でないサプリメントや民間療法に頼りすぎない
日本緑内障学会の診療ガイドラインでは、緑内障に対してエビデンスに基づく最も確実な治療は、眼圧を下げることとされています。
点眼薬、レーザー、手術などの選択肢がありますが、どの治療が必要かは、現在の眼圧だけでなく、緑内障の病型、視野障害の程度、進行速度などによって変わります。
一方で、「これを食べれば進行しない」「この運動をすれば治る」という生活習慣は、今のところ確立されていません。
要するに、生活改善を頑張る前に、治療と検査を続けることが土台なんです。
1.点眼薬は、忘れず続ける仕組みを作る
緑内障の点眼は、効果を実感しにくい治療です。
目薬をさした直後に視界が良くなるわけでもありませんし、1回忘れたからといって、急に痛くなったり、すぐ見えなくなったりするわけでもありません。
だからこそ、忘れやすいんですよね。
「最近は眼圧が低いから大丈夫」
「見え方は変わっていないから大丈夫」
「今日は忙しいから、1回くらい大丈夫」
こう考えてしまう気持ちは、すごく分かります。
でも、緑内障は自覚症状がないまま進行することがあります。
点眼薬は、今の見え方を良くするためではなく、将来残せる視野を少しでも多くするために続けるものです。
点眼を記憶だけに頼らない
自分としては、点眼を「覚えておく」のではなく、毎日の行動とセットにするのが現実的だと思います。
- 朝の歯磨きが終わったら点眼する
- 朝食や入浴のあとに点眼する
- 就寝前の決まった時間に点眼する
- スマートフォンのアラームを設定する
- 点眼したらカレンダーやアプリへ記録する
こうした仕組みを作るだけでも、忘れる回数は減らせます。
点眼薬がなくなってから慌てるのではなく、残量が少なくなった段階で次の受診日を確認しておくことも大切です。
旅行や災害に備えて、薬の名前、点眼回数、処方内容が分かる状態にしておくと安心です。
副作用があっても自己判断で中止しない
緑内障の点眼薬では、充血、かゆみ、乾燥感、しみる感じ、まぶたの炎症などが出ることがあります。
薬によっては、息切れ、動悸、めまいなど、全身に影響が出る場合もあります。
ただ、副作用があるからといって、我慢して使い続けるか、勝手に中止するかの二択ではありません。
薬の成分を替える。防腐剤の違う薬へ替える。配合点眼薬にする。点眼回数を調整する。レーザー治療を検討する。
いろいろな選択肢があります。
困っていることは、治療を調整するための大事な情報です。
自己判断でやめるのではなく、主治医や薬剤師に伝えるようにしてください。
2.毎日さしていても、点眼方法が間違っていることがある
目薬を毎日使っていても、実際には頬へ落ちていたり、容器の先がまつ毛に触れていたりすることがあります。
自分では入っているつもりでも、十分に入っていない可能性があるんですよね。
基本的な点眼方法は次のとおりです。
- 石けんで手を洗う
- 顔を上に向ける
- 下まぶたを軽く引いて、目薬を入れる場所を作る
- 容器の先が目やまつ毛に触れないよう、処方された量を入れる
- 目を静かに閉じる
- 目頭の内側を指で軽く1分ほど押さえる
- 別の点眼薬を使う場合は、5分以上空ける
米国国立眼研究所も、点眼後に目を閉じ、目頭にある涙の通り道を1分以上軽く押さえる方法を案内しています。
薬が鼻や喉へ流れるのを抑え、目にとどまりやすくするためです。
何滴も入れれば効くわけではない
基本的に、緑内障の点眼薬は1回1滴です。
何滴も入れても、余った薬は目からあふれたり、鼻へ流れたりします。
効果が何倍にもなるわけではなく、副作用や薬の消費が増える可能性があります。
点眼が苦手な場合は、点眼補助具を使う、鏡を見る、横になって点眼する、家族に確認してもらうといった方法もあります。
一度、眼科や薬局で実際の点眼方法を見てもらうのもおすすめです。
3.眼圧の数字だけで「大丈夫」と判断しない
これは、自分自身が改めて実感していることです。
自分の現在の眼圧は右14、左13です。
数字だけを見ると、そこまで高くないように感じます。
でも、右目の視野欠損はここ1〜2年で進行しています。
自分は正常眼圧緑内障なので、一般的な正常範囲に入っているかどうかだけでは判断できません。
大切なのは、その眼圧で自分の視野障害が止まっているかです。
眼圧は、測定する時間、姿勢、点眼からの経過時間、角膜の厚さ、体調、水分摂取などによっても変化します。
一度の測定値が低かったからといって、緑内障が安定しているとは限りません。
進行しているかどうかは、主に次の検査を時間をかけて比較します。
- 眼圧検査
- 眼底や視神経乳頭の検査
- OCTによる網膜神経線維層などの検査
- 視野検査
- 必要に応じた隅角検査
特に、視野検査とOCTは役割が違います。
両方の変化を見ながら、現在の治療で十分なのかを判断していくことが重要です。
診察で聞いておきたいこと
診察では、眼圧の数字だけでなく、次のようなことも確認しておくと状況が分かりやすくなります。
- 自分は開放隅角、狭隅角、閉塞隅角のどれに当たるのか
- 自分の目標眼圧はどのくらいか
- 前回と比べて、視野やOCTは進行しているのか
- 今の治療で進行した場合、次にどんな選択肢があるのか
目標眼圧は、全員同じではありません。
初期で進行が遅い人と、中心視野に障害が近づいている人では、必要な眼圧や検査頻度が違います。
「正常値だから安心」ではなく、自分の経過を見ることが大切です。
4.運動はしたほうがよい。ただし点眼の代わりではない
ウォーキング、軽いジョギング、自転車、水泳などの有酸素運動は、運動直後の眼圧を一時的に下げる傾向があります。
全身の健康にも良いので、無理のない範囲で続ける価値はあると思います。
自分も診断された当初は、ウォーキングをかなり意識していました。
ただし、運動を長く続ければ緑内障の進行そのものを止められる、とまでは証明されていません。
要するに、運動はプラスになる可能性がある。でも、点眼や通院の代わりにはならないということです。
頭を長時間下げる姿勢には注意する
逆立ち、三点倒立、肩立ちなど、頭が心臓より大きく下になる姿勢では、眼圧が一時的に上がることがあります。
ヨガ自体を全部やめる必要はありませんが、逆立ちを避ける、頭を下げる時間を短くする、別のポーズへ変更するといった調整はできます。
進行した緑内障がある場合は、運動内容を主治医に相談したほうが安心です。
筋トレも一律に禁止ではない
重い重量を持ち上げながら息を止めて強く踏ん張ると、眼圧が一時的に上がることがあります。
だからといって、「緑内障になったら筋トレ禁止」とまでは言えません。
- 最大重量へ無理に挑戦しない
- 長時間息を止めない
- 力を入れるときに息を吐く
- 極端な高重量ではなく、続けられる重量にする
このあたりを意識しながら、自分の病状に合う運動を選ぶのが現実的だと思います。
5.睡眠では、時間だけでなく呼吸や血圧も見る
睡眠時間を増やせば、緑内障が治るわけではありません。
ただ、睡眠中の呼吸や血圧は、視神経への血流と関係する可能性があります。
強いいびき、睡眠中の呼吸停止、朝の頭痛、日中の強い眠気がある場合は、睡眠時無呼吸症候群がないか相談する価値があります。
睡眠時無呼吸と緑内障には関連があるという研究がありますが、睡眠時無呼吸を治療すれば緑内障の進行も止まる、とまでは分かっていません。
また、CPAPが眼圧へ影響する可能性も研究されています。
ただし、CPAPは睡眠時の低酸素や心血管リスクを抑えるための重要な治療です。
緑内障があるからといって、自分の判断で中止しないでください。
眼科医と睡眠治療の担当医の両方に伝えて、必要なら眼圧や視神経の状態を確認するのが安全です。
6.血圧は、下げすぎても上げすぎてもよくない可能性がある
高血圧は全身の血管へ負担をかけます。
一方で、緑内障では血圧が低すぎること、特に夜間に大きく下がることも、視神経への血流と関係する可能性が指摘されています。
ただ、ここで「じゃあ血圧を高めにすればいいんだ」と考えるのは危険です。
高血圧の治療には、脳卒中、心筋梗塞、腎臓病などを防ぐ大切な目的があります。
緑内障だけを理由に、降圧薬の量や飲む時間を自己判断で変えてはいけません。
眼圧が低いのに視野が進行している、朝に強いめまいがある、夜間や早朝の血圧がかなり低いといった場合は、眼科医と内科医に相談してください。
必要に応じて24時間血圧測定が検討されることもありますが、すべての人に必要なわけではありません。
7.高い枕を重ねれば安心、とは限らない
横になると眼圧が上がりやすいため、「頭を高くして寝るとよい」という話を見かけることがあります。
ただし、上半身全体を傾けることと、枕だけを何枚も重ねて首を曲げることは同じではありません。
2026年に報告された研究では、枕を重ねて首が曲がる姿勢が、緑内障患者の眼圧上昇や眼の血流圧低下と関連していました。
とはいえ、これはすべての人に共通する最適な寝方を決めた研究ではありません。
枕を極端に高くするより、首を不自然に曲げず、眼球を枕や腕で強く圧迫しない姿勢を選ぶのが無難だと思います。
寝方が気になる場合は、自己流で大きく変える前に主治医へ確認してください。
8.食事は緑内障の治療食ではなく、全身を整えるもの
緑内障を治したり、確実に進行を止めたりできる食品は、今のところ見つかっていません。
緑黄色野菜、果物、魚、豆類、全粒穀物などと緑内障リスクの関連は研究されています。
ただし、特定の食品を食べれば、すでに診断された緑内障の進行が止まると証明されたわけではありません。
現実的には、次のような一般的なバランスのよい食事を意識することになります。
- 緑黄色野菜
- 果物
- 魚
- 豆類
- 全粒穀物
- 過剰にならない脂質
- 適量のたんぱく質
糖尿病、高血圧、脂質異常症などがある場合は、それぞれをきちんと管理することも大切です。
食事は目だけではなく、全身の血管と健康を守るために整える。
自分としては、このくらいの考え方がちょうどいいと思っています。
カフェインは完全禁止ではない
コーヒーやエナジードリンクに含まれるカフェインは、緑内障や高眼圧症の人で眼圧を一時的に上げる可能性があります。
ただ、長期的な影響については研究結果が一致しておらず、全員に共通する安全量も決まっていません。
コーヒーを完全にやめる必要があるとは言えませんが、短時間に大量のカフェインを取ることは避けたほうが無難です。
進行が速い人や、飲んだあとに眼圧が上がりやすい人は、量について主治医へ相談してください。
水分は制限せず、一気飲みを避ける
水分補給は必要です。
ただし、短時間に大量の水を飲むと、眼圧が一時的に上がることがあります。
だからといって、水分を制限する必要はありません。
普段は少しずつ飲み、暑い日や運動時には脱水にならないよう適切に補給する。
心臓病や腎臓病などで水分制限を受けている場合は、そちらの主治医の指示を優先してください。
9.サプリメントを治療の代わりにしない
ルテイン、ブルーベリー、アスタキサンチン、イチョウ葉、DHA・EPA、ビタミンB3など、緑内障に良いと紹介される成分はいろいろあります。
自分も緑内障になった当初、少しでも目に良さそうなものを試したくなる気持ちがありました。
でも、2026年現在、これらを飲めば緑内障の進行を確実に止められるという十分な証拠はありません。
サプリメントを使うとしても、点眼や通院の代わりにはしないことが大切です。
高用量ニコチンアミドには注意する
ビタミンB3の一種であるニコチンアミドは、視神経を保護できる可能性が研究されています。
ただし、研究で使われる量は通常の栄養補助を大きく超えることがあります。
米国緑内障学会と米国眼科学会は、安全性への懸念から、高用量を臨床試験外で使用しないよう注意を促しています。
ニコチンアミドは、緑内障治療薬として承認されていません。
「ビタミンだから安全」と考えて、自己判断で高用量を飲むのは避けてください。
10.ほかの病気の薬も、眼科医へ伝える
緑内障がある場合、眼科以外で使っている薬も無関係とは限りません。
ステロイドを使うとき
ステロイドは、体質や使い方によって眼圧を上げることがあります。
点眼薬だけでなく、内服、吸入、点鼻、注射、皮膚へ塗る薬も含まれます。
ただし、ステロイドは喘息、自己免疫疾患、皮膚疾患、眼の炎症などに必要なことがあります。
緑内障だからといって、処方されたステロイドを自己判断で中止してはいけません。
処方した医師と眼科医の両方へ伝え、必要に応じて眼圧を確認してください。
自分の緑内障の病型を知っておく
すべての緑内障患者が、風邪薬や鼻炎薬を避けなければならないわけではありません。
特に注意が必要なのは、狭隅角や閉塞隅角の人です。
自分が開放隅角なのか、正常眼圧緑内障なのか、狭隅角・閉塞隅角なのかを知っておくと、別の病院を受診するときや市販薬を買うときに役立ちます。
お薬手帳やスマートフォンに病型を記録しておくのも実用的です。
11.パソコンやスマートフォンを必要以上に怖がらない
「目を使うと、緑内障が進んでしまうのではないか」と不安になる人もいると思います。
自分も仕事で長時間パソコンを使うので、この点はかなり気になりました。
ただ、日本眼科医会は、目を使うこと自体で緑内障が悪化するわけではなく、基本的には通常どおり生活してよいと説明しています。
読書、パソコン、スマートフォン、テレビ、ゲームなどを、緑内障だけを理由にすべて禁止する必要はありません。
もちろん、長時間画面を見ていると、まばたきが減って目が乾いたり、疲れたり、肩が凝ったりします。
適度に休憩することには意味があります。
ただ、それは主に眼精疲労やドライアイを軽くするためであって、休憩すれば緑内障の進行が止まるという話ではありません。
狭隅角や閉塞隅角の場合は個別の注意が必要なこともあるため、主治医の説明を優先してください。
12.進行しても、自分の生活が悪かったと責めない
点眼を毎日続け、運動や食事に気をつけていても、緑内障が進行する人はいます。
自分も約7年間はほとんど進行しませんでしたが、ここ1〜2年で右目の視野欠損が進んできました。
だからといって、「運動が足りなかった」「食事が悪かった」「自分の努力が足りなかった」とは決めつけられません。
進行する理由としては、現在の目標眼圧が十分に低くない、診察時間外に眼圧が上がっている、薬が十分に入っていない、夜間の血圧など全身の要因がある、視神経が眼圧に弱いといった複数の可能性があります。
緑内障以外の病気が関係している可能性もあります。
重要なのは、自分を責めることではなく、検査結果をもとに治療目標を見直すことです。
点眼薬を使っていても進行する場合は、薬の変更や追加、レーザー、手術などが検討されます。
進行は、治療を次の段階へ調整するための情報です。
毎日の実践チェックリスト
ここまで長く書きましたが、毎日やることは意外とシンプルです。
朝と夜
- 指示された時間に点眼する
- 点眼後は目を閉じ、目頭を1分ほど軽く押さえる
- 複数の点眼薬は5分以上空ける
- 点眼したことを記録する
- 点眼薬の残量を確認する
日中
- 無理のない範囲で歩く、または体を動かす
- 水分を少しずつ補給する
- カフェイン飲料や水を短時間に大量摂取しない
- 筋トレ中に長く息を止めない
- 頭を長時間下げる姿勢を避ける
- 新しい薬を使うときは、緑内障であることを伝える
定期的に確認すること
- 次の眼科予約日が決まっている
- 受診前に点眼薬がなくならない
- 視野検査やOCTの変化を確認している
- 自分の目標眼圧を知っている
- 自分の緑内障の病型を知っている
- 眼科以外で使っている薬も伝えている
全部を毎日完璧にやろうとすると、疲れてしまいます。
まずは点眼と通院を外さない。
そのうえで、できることを少しずつ習慣にしていくのがいいと思います。
特に避けたいこと
緑内障と長く付き合ううえで、特に避けたいのは次の行動です。
- 点眼や通院を自己判断で中断する
- 忘れた分をまとめて何滴も入れる
- 高用量サプリメントを自己判断で飲む
- 降圧薬やCPAPを自己判断で変更する
- ステロイドを使っていることを眼科医へ伝えない
- 眼圧が正常範囲だから大丈夫だと決めつける
忘れたときの対応は、薬によって異なる場合があります。
何回分もまとめて使わず、処方時の説明や薬剤師の指示を確認してください。
急な症状が出たら、次の予約日を待たない
慢性的な開放隅角緑内障は、通常はゆっくり進行します。
一方、閉塞隅角による急性発作では、眼圧が急激に上がり、短時間で視機能に大きな影響が出ることがあります。
次のような症状が突然出た場合は、通常の予約日を待たず、眼科や救急医療機関へ連絡してください。
- 激しい目の痛み
- 急にかすんで見える
- 強い充血
- 頭痛
- 吐き気や嘔吐
- 急激な視力低下
結論:特殊な生活より、治療を続けること
緑内障を進行させないために、毎日特殊な生活を送る必要はありません。
最後に、大切なことをもう一度まとめます。
- 処方された点眼薬を正しく続ける
- 定期的に眼圧、OCT、視野検査を受ける
- 無理のない運動と全身の健康管理を続ける
- 薬、血圧、睡眠時無呼吸などの情報を医師同士で共有する
- 根拠が十分でないサプリメントや民間療法を治療の代わりにしない
緑内障は、「これを食べれば治る」「これを禁止すれば進行しない」という単純な病気ではありません。
基本的には、今までどおり生活してよい。
でも、今までどおり生活してよいことと、治療を軽く考えてよいことは別です。
点眼や通院は、今日の見え方を良くするためのものではありません。
10年後、20年後に残せる視野を少しでも増やすために続けるものです。
完全に進行を止められる保証はありません。
それでも、治療を続け、変化を早く見つけ、必要に応じて治療を調整することで、将来の見え方を守れる可能性を高めることはできます。
自分も、長い間進行しなかったことで少し気が緩んでいた部分がありました。
でも、ここ1〜2年でまた進行し始めて、改めて緑内障は長く付き合っていく病気なんだと感じています。
必要以上に怖がらない。
でも、油断もしない。
端的に言うと、点眼と検査を中心に置きながら、運動、睡眠、食事を無理なく整えていく。
今の自分は、この順番で緑内障と付き合っていこうと思っています。
※この記事は、緑内障患者本人の経験を交えた一般向けの情報です。診断や治療を目的としたものではありません。点眼薬、内服薬、血圧治療、CPAPなどを自己判断で変更せず、個別の対応は眼科医や主治医へご相談ください。
※医学情報は2026年8月18日時点で確認しています。
参考資料
- 日本緑内障学会「緑内障診療ガイドライン第5版」
- 日本眼科医会「緑内障といわれた方へ―日常生活と心構え―」
- 日本眼科医会「よくわかる緑内障―診断と治療―」
- National Eye Institute, “How to Put in Eye Drops”
- The Association between Medication Adherence and Visual Field Progression
- Topical Medication Adherence and Visual Field Progression in Open-angle Glaucoma
- Systematic Review on the Impact of Exercise on Intraocular Pressure in Glaucoma Patients
- Obstructive Sleep Apnoea and Glaucoma: A Systematic Review and Meta-analysis
- Diet, Exercise, and Lifestyle in Glaucoma: Current Evidence and Future Perspectives
- The Relevance of Arterial Blood Pressure in the Management of Glaucoma Progression
- Association of High-Pillow Sleeping Posture with Intraocular Pressure in Patients with Glaucoma
- American Glaucoma Society–American Academy of Ophthalmology Position Statement on Nicotinamide Use
- National Eye Institute, “Injections to Treat Eye Conditions”

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